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1カ月単位の変形労働時間制
1カ月単位の変形労働時間制

1カ月単位の変形労働時間制

 月の中で忙しい日が決まっていたり、月間シフト表を組んだりするばあいに効果的です。労使協定がなくても就業規則の定めで利用できるのが特徴です。
ただし、労使協定で1カ月単位の変形労働時間制を定めるときは有効期間を定め、労働基準監督署に届出をする必要があります。

 

対策のポイント

トラブル回避のポイント

●変形労働時間制の対象者を限定する場合には、その職種(部署)など、誰が対象になるのかを記載しましょう

 

1か月単位の変形労働時間制

 1カ月単位の変形労働時間制は、変形労働時間制の中でも比較的取り入れやすい制度であり、1か月の中で繁閑に合わせて労働時間を調整して法令の範囲(週40時間)におさまるようにする制度です。
以下の3つの項目に当てはまるものがあるならば、この制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
・一日の所定労働時間が法定の8時間よりも短い
・営業時間や工場作業などの関係でシフト制の業務
・1か月の中で忙しい日が決まっている部署
 例えば、1日8時間労働。毎月の業務の関係で、月末はいつも5日間各日4時間の残業。他の日は余裕があるというケース。
通常何もしないと、月末5日間に4時間ずつ、20時間分の割増賃金が発生してしまいます。しかし、月末以外の出勤日の労働時間を1時間ずつ短くするなどの方法で1カ月単位の変形労働時間制を利用することで、月末20時間分の残業代を発生させないようにすることができます。対象者の範囲(部署)を限定して利用することも可能です

導入のポイント

 1カ月単位の変形労働時間制を導入するためには、就業規則または労使協定での定めをしておく必要があります。
 会社は変形期間に入る前に、対象従業員がその期間どの日に何時間働くかをシフト表などで決めておかなくてはなりません。変形期間に入ってから事前に決めたこの内容を変更すことはできません。実際の労働時間がシフト表の労働時間を超えた場合には、その時間分「残業代(割増賃金)」が発生することになります。決して“一カ月トータル時間の範囲なら残業にならない”というわけではありません。期間の労働時間を集計するときには、「日」「週」「月(期間)」それぞれについて、シフト表で事前に決めた予定を超過した時間がないか、「3段階」でのチェックをしましょう。

規定例

第●条 1カ月単位の変形労働時間制(全従業員対象の場合)
1.勤務時間は、起算日を毎月〇日とする1カ月単位の変形労働時間制とし、所定労働時間は、1カ月を平均して週40時間を超えないものとする。

2.始業・終業の時刻及び休憩時間は原則として下記の通りとする。

3.勤務の組み合わせ及び休日の割り振りはシフト勤務表で定め、起算日の1週間前までに従業員に通知する

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